視聴者の反応分析によるサイネージ広告等の効果測定に関する特許を取得
AI顔認識エンジン「FaceMe®」を提供するサイバーリンクと技術提携し実用化に向けて精度向上
キャッシュレス決済サービスと情報プロセシングを推進する株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大高 敦、グロース市場:5258、以下 TMN)は、視聴者の反応分析によるサイネージ広告等の効果測定のため、新技術を開発し特許を取得しました。
これはディスプレイに表示された情報に対する通行人等の不特定多数の人々の訴求程度情報を把握することができるシステムに関するものです。
この新技術の実用化において、分析の精度向上のため、TMNはAI顔認識エンジン「FaceMe®」を提供するCyberLink Corp.(5203.TW)(本社:台湾新北市、以下 サイバーリンク)と技術提携を行いました。
特許番号 | 特許第7280454号 |
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発明の名称 | 情報訴求程度情報推定システム、情報訴求程度情報推定装置の制御方法及び情報訴求程度情報推定装置の制御プログラム |
登録日 | 2023年5月15日 |
新技術開発の背景と目的
TMNは、決済とマーケティングを融合させる情報プロセシングを推進しており、その一環としてIoT技術に関する研究開発に注力しております。
IoTカメラから得られる顔認識情報や表情情報を購買データと組み合わせることで、マーケティング分析の詳細性と精度を一層向上できると考えており、これを実現するため、2021年から社内売店などで顔認識に関する実証実験を行い、この新技術の開発に取り組んできました。
今回、その具体的な応用方法と実用化に向けた一歩として、サイネージディスプレイに表示された情報に対する視聴者の反応(無関心、注目、納得など)を、IoTカメラを用いて推定するシステムを開発し、特許を取得しました。本システムにより、リアルタイムで視聴者の反応を把握し、それに基づく広告効果の測定および検証といった従来のデジタル広告の課題解決につなげることができます。
今後、DSP(Demand-Side Platform)との連携により、OOH(Out of Home)広告に対する視聴者の反応をオーディエンスデータとして活用し、デジタル広告の更なる効果向上に貢献できると考えております。
特許の概要および効果
概要:ディスプレイの前を通行する不特定多数の人々を、IoTカメラを用いて顔の動きを計測し、そのデータを新たに取得した特許を応用したTMNの独自AIアルゴリズムで分析します。
これにより、ディスプレイに表示された情報に対する視聴者の反応(無関心、注目、納得など)を、ディスプレイの画面表示エリアごとに時間軸で推定することが可能となります。
効果:年齢、性別情報、時刻情報も同時に取得することが可能で、サイネージ広告やプレゼンテーションなどで、視聴者の反応やその他の情報をこれまでにない詳細度で可視化することができます。どのシーンのどの情報が注目を集めたのかを正確に把握し、その情報を効果測定に活用することが可能となります。
視聴者の反応をリアルタイムで把握し、その情報を活用することで、広告主はより効果的な広告戦略を立案できるだけでなく、視聴者に対しても価値ある情報を提供することが可能となります。
今後の展望
今後、表情分析の範囲を興味や納得だけでなく、さらに広範に情報の受け取り手の様々な感情を分析して参ります。また、このシステムを活用することで、反応に合わせたコンテンツを配信するなど、マーケティング施策にも連動させることも検討しており、新サービスの提供を目指し、広告配信ソリューションや視聴者の行動データを活用した多様なソリューションの開発にも取り組んでいきます。さらに、TMNはあらゆるデジタルデータのゲートウェイとなることを目指し、IoTカメラによる情報や決済情報などを取り扱うことで、TMNのビジョンである「新しい生活を生み出す会社」を実現するべく、情報プロセシングに関する技術やノウハウを積み上げてまいります。
本件に関するお問い合わせ:
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス
経営戦略室 広報
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